わかるように説明するって難しいですよね。
子どもたちの説明とまとめ
先日,「小数ってなに?」と子ども達に聞いたら,一生懸命説明しようとしました。
「.(点)5とか,そういうやつ」
「いろんなところに使われている数字に点がついてるのが小数」
「例えば,0.5とか0.2っていうでしょ?そういうの」
子どもたちが口々に説明しようとするのですが,
『だったら,0.8は小数じゃないの?』と私が言うと,
「0より小さい数字だよ」
「小さい数って書いてあるでしょ?」
『じゃ,3.5や162.3は小数じゃないの?』と言うと,
ある子が「0は小数じゃないの?」
他の子どもたちは,目を丸くして「0は小数じゃないよ」と。
『じゃぁ,2は小数じゃないのね』と私。
「先生,こんがらがってきた」と困っていました。
「例えば」を使って説明することはとてもいいアイディアだけど,それだけを指していることにつながることがあるので,最終的に『一の位より小さな位を使って表してある数,位は,その1つを10に分けていくらでも作ることができる(位取り板)。一の位より小さな位を区別するために小数点を使って表します。だから,0や2は小数ではなく,整数だけど,0.00とか,2.000という表し方もできて,小数以下の0は省略して良い。だから,0は小数ではないけど,0.00は小数とみなすことができる。』というまとめになりました。
わかるって何?
わかるって,難しいですよね。
随分前に,爆笑問題の太田さんがテレビ番組で大学の先生に専門的知識について教えてもらう番組がありました。
その中で太田さんが言った言葉が忘れられません。
「先生,先生がすごく頭いいのはわかります。でも,難しい専門用語を使って説明されてもわかりません。頭いいんだから,わからない俺にわかるように説明できてこそ専門家なのではないですか?」
衝撃的なコメントでした。
なるほどって思いました。
私たちの授業も同じなのではないかと感じています。
わかるとは,わからない人が納得できるように説明できることで,知識として知っていることでも答えが求められることではないと思います。
だから,授業の中で,わからない人が,なるほどと感じられるように何人も説明にチャレンジしてみる。
きっとここがわかりにくいだろうから,図で説明するとか表情を確認しながら言葉を選んで説明する子どもの姿が素敵だと感じます。
子どもたちが3,4人説明しても納得できないのは当たり前。
子どもですから言葉の表現力が稚拙です。
だからこそ教師としての出番があるのです。
わかりやすい言葉を選び,図を描いて,具体的な例を加えながら説明することができる頭のいい大人としての教師の役割です。
最後に
授業の中で,わからないからスタートする。
みんながわかっているなら教師は必要ありませんから。
専門家としての教師は,子どものわからないについて,何がわかっていないからわからないのか,どんなことに迷っているのか,どんなご認識があるのか,どんな具体例を挙げればよいのか,どんなところに躓きやすいのか,どんなことを考えることがアイディアを生むスイッチになるのか,全てわかった上で,どんなわからない子どもたちにも多様な説明ができる専門家としての教師でありたいと思います。
ちょっと理屈っぽかったですか?
つまりは,多様な「わからない」子どもの実態を想像できて,子ども達のどんなわからないにも対応できる教師でありたいと考えています。
だからこそ,わからない子どもに寄り添えて,できる子や知っている子も,どんな説明や解説ができるか,わからない子を想像しながら考えるようになってほしいと考えています。
全ての子どもがわかる授業は,わからない子だけにヒントを与えることが支援ではなく,できた子にきちんと説明できることを考えさせることで,全ての子どもの支援につながると考えます。


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